Q 長期優良住宅を建築し,昨年,入居しました。
確定申告の住宅ローン控除を受けたいのですが,確定申告書の様式でいうと「認定住宅新築等特別税額控除」になるのでしょうか?
それとも「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除」になるのでしょうか?
A 一般に住宅ローン控除と呼ばれているのは,正式には「住宅借入金等特別控除」といいます。
長期優良住宅以外の一般の住宅は,控除対象となる年末借入残高の限度額が2,000万円ですが,認定長期優良住宅であれば,これが3,000万円となります。
これを「認定長期優良住宅の住宅借入金等特別控除の特例」といいます。
確定申告書の様式などでは,「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除」となっています。
一方,借入金がなくても税額控除を受けられるのが,「認定長期優良住宅新築等特別税額控除」です。
国税庁の確定申告書作成コーナーの入力画面は次のようになっています。
(こちらは平成25年居住開始用の様式になっています。
平成26年入居者用は、次のQ&Aに示しています。)
>>> 「認定住宅新築等特別税額控除」とは
借入金が少ない場合は、認定長期優良住宅新築等特別税額控除の方が有利な場合もありますが,普通に住宅ローンを組んでる場合は,住宅借入金等特別控除を選んでください。
それぞれの計算方法は次のとおりですから、該当する方はどちらが有利になるか計算してみてください。
*もちろん,どちらも所得税で減税になるのは,計算上の所得税額が上限です。
(年末調整が済んでいるサラリーマンの方なら源泉徴収税額が上限となります。)
【認定長期優良住宅の住宅借入金等特別控除の特例】
控除税額=年末借入残高×1.0%
入居した年から10年間、控除上限額は単年度で30万円(累計300万円)
所得税から控除しきれない場合は、住民税から97,500円か所得税額の小さいほうを上限として控除されます。
【認定長期優良住宅新築等特別税額控除】
控除税額=認定長期優良住宅の認定基準に適合するために必要となる標準的なかかり増し費用(最高1,000万円)×10%
かかり増し費用の標準額は、構造の区分別に次のとおり定められています。
木造・鉄骨造 33,000円/㎡ 鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造 36,300円/㎡
上記以外の構造 33,000円/㎡
居住年のみ。ただし、居住年の所得税の額から控除してもなお控除しきれない金額がある場合は、翌年の所得税の額から居住年に控除しきれなかった残額を控除することができます。
【計算例】
50坪(165.28㎡)の軽量鉄骨造の住宅で 33,000円×165.28㎡×10%=545,400円 の税額控除
ですから、普通に住宅ローンがあれば、借入金控除の方が有利になります。
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